2026/6/7~6/13

第140号
上野友之 2026.06.14
誰でも

6月7日(日)

8:30に目覚めたが起き上がれず11:00。昨日の昼寝も合わせると余裕で10時間以上寝ている。

夢には自分の中で曖昧になっている人間関係が勢揃いという感じだった……。

公演終わったら少し休もう……。

曇り、雨予報の通り夕方から雨。この日が梅雨入り。

14:00〜稽古して、16:00〜最終通し。

全員で搬出と稽古場バラシをして、乾杯。

今日は1本で帰ろうと思っていたところ、2本飲んだが、皆が追加で日本酒を買いに出たところでお先に退出。

しかし酒好きの人が多い座組みだったんだな。皆で飲む機会がなく知らなかった。
(あとで聴いたらまた明け方まで飲んだらしい笑 軽く乾杯だけって言ってたやん笑)

帰宅後はボーッとTwitterをスクロールするばかり。

6月8日(月)

8:00起床。雨。

朝イチ、久しぶりにモスに行って新聞読むなど。

劇場入り日。自分は午後イチから入る。

よく考えれば自分が早く行く意味はあまり無く、お弁当だけ貰う人のようになってしまった。

とはいえ美術が建ち上がり照明や音響が入っていく様子を見るのは楽しい。

照明部の増員で来てくれていたYさんともバッタリ再会。

家族と気がかりな連絡を取り合いつつ。

6月9日(火)

5:00に目覚めたのに起き上がれず。疲れがまだとれないのか。

雨曇り。

12:00頃に劇場入りして、13:30〜場当たり開始。

予定より約2時間巻きで19:00頃には終了。

最近は自分でオペも兼任することが多かったので、見て指示を出すだけの場当たりは何だか新鮮だった。これが普通なのだが。

しかし帰宅しての夜時間は頭がガス欠気味で、映画やドラマを見ようとしても集中できない。

6月10日(水)

8:30に目覚め9:30起床。アプリで見ると睡眠の質は悪くはないようなので良しとしよう。

曇り。

14:00〜ゲネプロ。全体と個別にノート(=旧「ダメ出し」)を伝える。

19:00〜初日公演開幕。

お客様の温かい拍手と共に終演。

久しぶりのKさんとご挨拶し、ロビーで初日乾杯して、Iさんと途中まで歩いて帰る。

河野洋平氏の訃報。ここ十数年の自民党(ご子息を大きく含む)の体たらくはどう思っておられたのか。

自民党総裁にはなったけど、首相にはならなかったんだな。

6月11日(木)

9:00起床。曇り。

15:00〜マチネ公演。ノートを伝えて退出。

紀伊國屋書店で「世界は解釈でできている」(天竜川ナコン)購入。

ガッツ石松さんの訃報。こうして子供の頃から知っている有名人がいなくなっていくんだな。

6月12日(金)

7:00に目覚めるも起き上がれず。晴れ曇り。

身内の懸案事項は状況が変わり、心配は続きつつも一安心。

新宿ピカデリーで映画『シラート』鑑賞。

ヤバい映画、衝撃、予測不可能、ネタバレ厳禁……などの噂が飛び交ってきた話題作。できるだけ前情報を入れずに観た。

失踪した娘を探す為にモロッコのレイブパーティーにやってきた父と息子。

彼らは娘の行方を追い、浮世離れした男女グループと共に次のレイブを目指し道なき道を進んでいくが……というストーリー。

あらすじ自体は至ってシンプル。警戒していた残酷描写や犯罪展開もなく、終始流れる重低音や砂漠の景色、宗教的で異形なムードに浸る映画か……と思っていたら、後半のある場面から急に心臓を鷲掴みにされる感覚。

これは心臓悪い人は観ない方が良いのでは。

しかし劇場でしか体験できない2時間を齎す映画であることは間違いない。

舞台は今日は夜公演のみ。Bさんなど観に来てくれた人たちと挨拶。

三日目にして、上演を観ながら「あっここは脚色の詰めが甘かった……」など発見(反省)もあったり。

昨日のガッツさんに続き、今日は中村玉緒さんの訃報。

6月13日(土)

4:00頃に目覚め少し読書して寝て9:00起床。晴れ。

所用や、自宅の照明器具の点検訪問などあり、公演はお任せで劇場には行かず。

先週に引き続いて天気の良い土曜日。

「世界は解釈でできている」(天竜川ナコン)読了。

この方のYouTubeを初めて見た時は、おこがましいが十歳年下の自分かと思ったし、初めての本もその多くに共感した。

引き続き合間合間に水村美苗さんのエッセイ集を読んでいる。

以下の文章など、実際に体験されたことを綴っているだけなのに、心理サスペンス小説を読んでいるような気分にすらなる。

 北欧文化は私には遠く、正味三日間の文学祭は興味深かったが、小さなドラマが同時進行していた。【中略】この旅行が、「時」がその作用を啓示し続けたものとしてのちに私の記憶に残ったたのも、このドラマがあったせいではないかと思う。︎
 主な登場人物は三人の女。一人は私。もう一人は私とほぼ同世代のアメリカ人の大学の先生で、ここでは簡単にするためエマと呼ぶ。三人目は、自分の若さにまだかろうじて固執できる歳の東南アジアからの小説家で、ララ。誇張すれば、二人の若くない女と一人のまだ若い女の話である。
 ララは黒い長い髪を垂らした綺麗な人であった。

【中略】

 ララの精力的なのにはほとんど動物的な恐怖を私は感じた。人の動機などはわかりようがないが、二晩続けば、その人の性癖は見当がつく。どうやら彼女は人生という舞台で歌ったり踊ったりするだけでは物足らず、機会さえあれば、それについて年上の女を捕まえて夜な夜な話したいらしい。
 その日、私はなるべくララを避けるようにしたが、避け切ることはできなかった。

【中略】
 国際文学祭では世界から人が集まる。そのような中で最もはっきりと顕れるのは、表社会の序列である。著名な作家は開会の辞のすぐあとに特別講演をしたりし、主催者も参加者も(その作品を読んだことがなくとも)その人には常に敬意を払う。だが、表社会の序列を一枚めくれば、その下には、人が集まれば当然のことだが下世話な世界が広がり、表社会とは別の序列を構成する。数日限りの閉ざされた濃厚な人間関係の中では、その下世話な世界での序列ーー例えば、若い女が老いた女より上位にいるという序列も、ひどく露骨に顕れる。エマや私も、ふだんは若い女の相談相手などさせられずに生きてこられても、ララのような人物がいたら危うい。少しでも油断をすれば、こちらはもう人生が終わってしまった女と見なされ、まだ人生の女主人公たりうる彼女が舞台の中心で歌い踊るのを支える脇役にあっという間に回されてしまう。別の序列での己れの場所を思い知らされる。
 若さと無縁になった女はつくづくツマンナイものだと思いながら私は言った。

「なにしろ、あたしはソプラノの傍に立ってるメゾソプラノの役なんかは、ごめんだわ」

 その台詞を聞いて笑ったエマが、「アルトの役もね!」と、つけ加え、今度は二人で笑った。

「無駄にしたくなかった話」水村美苗

SNSでのおすすめを見て、アマプラレンタルで新作映画『ルーフマン ― 屋根の下の逃亡者』鑑賞。

これが本当に良かった。

いわゆる「善良な犯罪者」もの、正体を隠した二重生活もの。

娘のために(人を傷つけない)強盗をして捕まった男が脱獄し、トイザらスの天井裏?に隠れて住みながら逃亡生活を続け、シングルマザーと恋仲になり……という、いかにも映画っぽいがなんと実話ベースのストーリー。

脚本も演出も無駄なく的確でユーモアがあり、俳優は皆愛らしく、撮影も音楽も良い。

デレク・シアンフランス監督は、『ブレ―バレンタイン』のようなビターで渋い作品の印象だったが、こんな軽快で心温まる犯罪コメディも撮れるとは。

リンクレイターとか、アレクサンダー・ペインのような味わいもあり、『ブルーバレンタイン』とは大違い。でも苦みもちゃんとある。

日本では劇場公開無しで配信のみになったのが嘆かれていたが、たしかにこれはもったいない。

デレク・シアンフランス監督、チャニング・テイタム主演、キルステン・ダンスト共演と、数年前なら絶対に日本でも劇場公開されたであろう座組。本当に洋画は客が入らなくなってるんだなあ。

海外ドラマファンとしては、ピーター・ディンクレイジ(「GOT」)、ラキース・スタンフィールド(「Atlanta」)、ジュノー・テンプル(「FARGO」Season5)、リリー・コリアス(「ケープ・フィアー」)、など脇役もいちいち豪華で全員良い仕事をしていて楽しかった。

なんか最近は家で映画を通して観る集中力が無かったが、これは久しぶりに止めずに最後まで。

サブスクではなく、お金(500円だけど)を払ってレンタルしたから、というのも多分ある。

あとはApple TVでやっている最新リブート版のドラマ「ケープ・フィアー」を見ている。映画版は未見。

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