2025/6/1-6/7
6月1日(日)
4:00頃目覚めドラマを見たりして寝て10:30起床。晴れ。今日は温かい。
そろそろ本調子に戻りたい。
映像スタッフのKさんの訃報。
同世代、あまりに突然で暫し絶句。
ちょうどメールのやり取りをしたばかり。
お忙しいから難しいだろうと思いつつ、公演の案内を送ったのだった。
律儀にご返信も頂いた。
「昨日と本日ですが現場でして
お伺いするのが厳しかったです…。
ちょと気になってしまったので
また次回公演情報などありましたら
教えてください!!
次回は是非!」
このメールがちょうど1週間前。
とても信じられない。
いつも忙しそうだったので、無理がたたっての急病だったのか。
この時は既に不調だったのか。
対する自分の返信は、
「Kさんとはまたお会いしたいので、
機会があればどこかで宜しくお願いいたします!」
これは読んで貰えたのだろうか。
演出を担当した舞台で二度だけご一緒した。
好きな人だった。一言で言えば波長が合った。多くの人がそう感じてたと思うが。
現場でKさんがいるとつい話しかけたくなった。
初対面では一瞬、もしかしたら怖い人か……と警戒したが全くそんなことはなく、
絶対にピリピリした空気を出さず、真顔で面白いことを言い、愛されいじられキャラで、
そしてとにかく仕事が速く真摯だった。
百戦錬磨のオーラが出まくっていた。こういうスタンスで仕事に向き合いたいと思った。
自分は、いわゆる大きめの舞台での知り合いが少ない中、今後何かある時は頼りにしたい人でもあった。
雇われ仕事だけでなく、自分発信の企画でもご一緒してみたかった。
とは言え、お会いしたのは現場のみ。プライベートでの付き合いは無し。
一回ゆっくり飲んでみたかった。
ご本人もいまだに信じられないのではないか。
Kさん、僅かな機会でしたが本当にありがとうございました。
ご冥福をお祈りします。
kino cinéma新宿にて映画『教皇選挙』鑑賞。
上質の映画であることは間違いない。
日本でここまで大ヒットする理由はよくわからず。本当に読めないものだ。
エンタメや明快なミステリーに振っているわけでもなく、寧ろ地味めの作りだし、
評価の高い脚色も、序盤のセットアップでキャラクター紹介をもっとした方が良いのでは?とも感じた。
ある俳優がジャン・レノ的雰囲気があって、この人はジャン・レノ? いや違うよな、でももしかして……とずっと気になってしまった。結果、ジャン・レノではなかった。
Kさんのこともあって、ぼんやりと観てしまったかもしれない。
6月2日(月)
9:00起床。曇り。
青山ブックセンター本店にて「傷を愛せるか 増補新版」(宮地尚子)、「虎のたましい人魚の涙」(くどうれいん)購入。
シアター・イメージフォーラムにて映画『メイデン』鑑賞。2022年のカナダ映画。
Twitterで激賞している人がいて気になっていた。
思春期の脆く繊細な少年少女の日常、死、葛藤を静かに静かに描く。
今の自分にはあまりに淡々とし過ぎていて前半はうとうとしてしまった。
映画館じゃないと途中で止めてしまう系の作品だったので、観れたのは良かった。
夜はさよなら人生ミーティング。主に精算会。そして今後の話。
気づけば終電間際になっていて、おじさん4人でラーメンを食べて解散。
6月3日(火)
6:00起床。が二度寝して気づけば11:00。流石に公演終わってから寝過ぎ。
ようやく体力は戻ってきたか。
雨。
長嶋茂雄さん死去。
物心ついた頃から既に昭和戦後史を代表する歴史上のスターだった。
だらだらとぷよぷよやったりしてしまった。
夜は何か観ようとするも集中できず、サブスクで映画の冒頭をザッピング。
96年の最初の『ミッション:インポッシブル』序盤を見返したら、先日の『ファイナル・レコニング』に比してあまりに牧歌的で笑った。
6月4日(水)
10:00起床。曇り晴れ。
夕方から水道橋へ。
降りるのはかなり久しぶり。会社員時代は出版社もあり何度か通った駅。
東京ドームホテルでHさんと新企画の打合せ。
帰りは後楽園駅から地下鉄。
アマプラで昨日途中で止めていた映画『破墓/パミョ』鑑賞。
文字通り墓を掘り起こすことで起こる禍々しい出来事。
家のプロジェクターだと画面が暗く、肝心の怖い場面がよく見えなかった可能性あり。
韓国映画だが、墓から出てくる「何か」には日本が関わってくる。
正直、その設定はいまいちよくわからなかったが、俳優と演出が良いので楽しめた。
続けてアマプラで映画『ロスト・フライト』鑑賞。
今はこれくらいのサバイバル・スリラーがちょうど良い。
殺人犯を乗せた民間飛行機が、ゲリラ集団に支配された無法地帯に不時着して……という絶対経験したくないシチュエーション。
この設定をもっといかす方法もある気がしたが、脚本は次から次へと展開してテンポが良い。
こういう映画で主演するとジェラルド・バトラーは上手い。絶妙。
後半の緊迫する場面を観ている時、外で降り出した豪雨の音があまりに激しくて、そっちの方が怖かった。
6月5日(木)
7:15起床。快晴。昨日あれだけ降ったのに、ベランダも道路も全然濡れていなくてちょっと怖い。日傘が必要な季節。
新企画のプロットを考える。
テアトル新宿にて映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』鑑賞。
Twitterでの好評を受け観に行ったが、正直楽しみ方がよくわからず。
大九明子監督は独特の編集が面白いのはわかるのだが、魅力を理解しきれない。
映画文法に詳しければもっとのれるのだろうか。
とはいえ、河合優実さんは言わずもがな、話題の伊東蒼さんも本当に素晴らしい。
続けてシネマカリテで『天国の日々 4K』鑑賞。
20年以上前、ブラウン管テレビの小さな画面でVHSで観たのに、それでも人生で一番「撮影が美しい」と鮮烈に思わされた映画。
テレンス・マリック監督はもちろん、カメラマンのアルメンドロスの名前も一発で覚えた。
そしてサン・サーンスの音楽の使い方も印象に残った(モリコーネが音楽を担当してたのは今回知った)。
その4Kをスクリーンで。
ルックは当然素晴らしかったし、削ぎ落とされた脚本・演出の佇まいも堪能した。まさに映像詩。
テレンス・マリックは以降20年間沈黙し、俺がその名を知る時には既に伝説の監督となっていた。
若きリチャード・ギア、当然かっこいいけど垢抜けきれてない感じも新鮮だし、だからこそ顔の造形の美しさも際立つ。
サム・シェパードはこの線の細い繊細なイメージが強かったので、後年の映画でいかついおじさん役で出てきた時は本人と気づかなかった。
6月6日(金)
9:30起床。晴れ。
また鼻水とくしゃみが爆発。くそ!
集中できず本を読んだり。
天気が良いかと思ったが、風が強かった。
夜はいつもの焼き鳥屋さんで、公演を観にきてくれたRさんAさんを迎えてTさんと飲む。遅れてBさんも合流。
楽しかった。
6月7日(土)
10:00起床。晴れ。
午後から東中野へ。Kさんの事務所(マンションの一室)でお別れ会。
思ったよりたくさんの方が来ている。
和やかに談笑しつつ、ノートにメッセージを書いたり遺された写真を見たり。
お手伝いで入っていた(別の)Kさんと話す。少し泣いてしまう。
故人はスタッフ業とは別におやき屋さんも共同経営していた。
逝去を受け閉店したそうだが、そのおやきが出されていたので有り難く頂く。
去年の現場で差入れして貰ったもので、変わらず美味かった。
30分ほど居て、(お手伝いの)Kさんと一緒に出て渋谷に移動。
夜の予定までサシ飲み。故人のこと、お互いの近況、健康の話など。
このKさんも好きな人だ。
夜は二人で、(更に別の)Kさんが所属するバンドのライブを初鑑賞。
関係者席で、観に来ていたキャストの(これまた別の)Kさんとばったり。
全員Kさん。亡くなったKさんを含め去年の現場で一緒だった人たち。
終わって、(演奏を終えた)Kさんに挨拶して、三人で帰る。
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