2023/12/31-2024/1/6
12月31日(日)
明け方まで雨だったようだが、起きた時点では晴れ。
大晦日、大した掃除もせずに家を出て、午後のスカイマーク便で札幌に帰省。
いつも以上に時間に余裕を持って羽田に着いたが、新千歳の雪の影響で管制の離陸許可待ちとなり、搭乗まで二時間以上の待機となった。
(後の事故を思うと、ここで急ぐと大惨事になるわけで、安全な運航に感謝。)
保安ゲートを通る前に親戚宛のお土産を買ったがここも大行列。
しかし、ゲート通過後でも同じ商品を売っていることに気づき、今後はお土産はゲート内で買おうと誓う。
とにかく空港も機内も混んでいた。
新千歳の上空でも着陸許可が出るまで待機になった。
機内では、今回の帰省で唯一鞄に入れた小説(他は資料のノンフィクション)・絲山秋子「海の仙人」文庫新装版を、何度目かの再読。
いつも泣いてしまうが、今回はより沁みて、機内でもその後のJRでも、何度も涙ぐむ。
絲山さんは、小説内の時間の差配がいつも素晴らしく、短編や中編でも作品内で一気に何年も何十年も飛ばしたりするのが非常に上手い。
いつかこの小説で受け取る手触りのようなものを自分も作品にしてみたい。
今年最後の読書がこれで良かったと、チョイスした自分を褒めたい。
毎年思うことだが、来年は読書の時間を多めにとりたい。
札幌駅からはタクシーに乗り、運転手さんとコロナ禍以降のタクシー業界のことなど話し、良いお年をと言い合って下車。
20時頃に実家に着いて、蕎麦を頂いて、風呂に入って、年越しはこの日記の更新をしてたはず。静かな年越し。
2024年1月1日(月)
新年あけましておめでとうございます。
AM9:00頃に起床し、両親と雑煮。
早速眠いが、午前中に寝るのはやめようと新聞読むなどして過ごす。
実家のベッドのあの吸引力は何なのだろうか。
昼食を食べても眠くて風呂に入り、昼寝して起きたら、地震のニュース。元旦から驚く。
正直、この1日時点では、被害が大きくなるとは思っていなかった。
夜は親戚が家に集まって新年会。
帰省中の従姉は、仕事関係の震災対応で来られず。
親世代六人+自分(41歳最年少!)。
なんだかんだ皆元気そうで良かった。
U-NEXTで、ドラマ「サムバディ・サムウェア」Season2完走。素晴らしかった。
1月2日(火)
8:00起床。朝食後はやはり眠くて寝てしまう。
午後は父と二人で神社に初詣。お御籤は中吉。
そして帰宅してだらだらしていたら、羽田の飛行機事故の報。
燃え続けるJAL機の中にまだ人がいるのでは……とニュース画面を見続けた数分の不安と恐怖。全員脱出とわかった時は、体から力が抜けるのがわかったが、その後も暫くざわざわが続いた。
その後、海保機の乗員五名死亡と、被災地支援に向かう途上だったことを知り、何とも言いようのない悲しい気持ちになる。ほとんどの日本人が、ああ……と思ったのではないだろうか。
1月3日(水)
8:00起床。朝食後、市電でススキノへ。
かつてのロビンソン(古い)跡地に出来たCOCONO SUSUKINOに入ったTOHOシネマズすすきのに初めて入った。
Twitterで絶賛されていた映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』をようやく鑑賞。今年初映画。
日本では戦中も戦後も一部の上層の人間達に国民も妖怪も幽霊も酷使され搾取され命を奪われて、というテーマを正面から描く物語。これまで見捨てられ忘却されてきた怨念たちの「忘れないで」という叫びの映画だった。
かなり残酷描写もある容赦の無い世界観で、子供が観て大丈夫なのかと思ったが、場内の子供たちは皆「面白かった」と言っていたし、中には「四回目」と言ってる子もいて、「君たちの見識は素晴らしいです」という気持ち。
街が混んでいてランチタイムを逃す。父のPC用にビックカメラでWEBカメラを購入後、サツゲキにてこの日二本目の映画『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』鑑賞。
ホラーとしては思ったほどの怖さでは無かったが、若者の暴走的なノリやSNS以降の何とも言えない不安感が絶妙に漂う作品。途中から何が現実でどこから妄想なのかよくわからずそれでも観れてしまうという独特のストーリーだった。
回転寿司をサクッと食べて帰宅。父のPCにWEBカメラを取り付けたりZOOMなど各種設定をしたり。
夜は両親と今後のことやお金の話、あと父も好きな小津安二郎の話などして、関連書籍を借りた。
五年前に手術をしたり精神的に不調になったりした父も、昨年仕事を辞めてからはだいぶ元気になったようで良かった。
某メディア企画の執筆をし送信。
と思ったら秋葉原の電車内で通り魔事件。どうなってるんだ今年は。
1月4日(木)
AM8:00起床。朝食後はやはりだらだら。
午後は昨日送信した原稿の件で電話打合せ。
長年、実家に帰ると風邪を引くのが恒例になっており、近年、特にコロナ禍以降は様々な対策をして気を付けてきた。防寒対策、新年会で暴飲暴食をしない、などに加えて、一番は持病のアレルギー鼻炎対策。
残念ながら生まれ育った土地の方が、寒さのせいもあってアレルギーが出やすく、帰省時は鼻炎薬を飲むようにしている。
それでもこの日の夕方くらいから症状が出てきて、風邪ひきませんようにと祈った。
結果的に治まり風邪から逃げ切る。
1月5日(金)
AM8:00起床。朝食後、父のPCにLINEを導入したり、母のPCでメール設定を見たり(これは結局解決せず)した後、昼前に家を出る。
新千歳に向かうJRでは座れず、空港も混んでいてランチを食べないまま温泉に入る。
ゆっくり浸かりサウナも入り、マッサージもして貰う。
マッサージ前にビールとカレーで満腹になってしまい、ちょっとオエっとなった。
空港の書店で「黄色い家」購入。
羽田の事故の影響でやはり離陸も着陸も遅れたが無事に帰京。
さすがに今までで一番真剣に安全ビデオを見て安全のしおりを読み込んだ。
満席の機内、隣に十歳くらいの女の子が一人で座っていて、まさか一人旅ではないよなと思いつつ、勝手に「何かあれば守らなければ」などと思う。
その子がドリンクサービスの時に寝ていたので、目覚めた時に「何か飲む?」と聴いてCAさんを呼んで烏龍茶を貰う。「ありがとうございます」と言われる。
もしも一人で心細いなら何か話しかけた方が良いのか、でも見知らぬおじさんが話しかける方が怖いかなどと思い、それ以上の会話はせず。
着陸後、一人ではなく家族と席が離れただけと判明。
羽田では滑走路から空港ビルまでバス移動だったが、その途中で事故機が見えた。
いつもは電車だがこの日はバスを使って新宿西口まで。そこから地下鉄で帰宅。
行きつけの焼鳥屋にお土産を渡しがてら新年の挨拶に行き一人で飲んで食べる。
移動(と温泉)だけの一日だが、体が変な疲れ方で、何も観ずに寝た。
1月6日 (土)
AM10:00起床。目覚めても変な疲れが残りなかなか起き上がれず。
あと、「台本も無く宣伝もしていないのに公演の本番二週間前、目の前には俳優陣」という最悪な夢を断続的に見る。夢とわかった後もウトウトする度にその続き。非常に嫌な気持ちに。マジで夢で良かった、、、
近所のバーガーキングで年賀状を書いたり不在でたまっていた新聞を読んだり。
午後は、家の中を簡単に片づけながら、NHKオンデマンドで紅白を後追い視聴。
有吉さんがいつもと違い緊張気味で肩に力が入ってる感じで、実際に何度も「緊張します」と言ってて、新鮮で良かった(もしも現在のニーズを読んだ自己演出だとしたらそれはそれで凄い)。
ブラックビスケッツの「タイミング」で泣いてしまう。高校時代ドンピシャ。
昔の曲を聴いて泣く大人、こういう気持ちだったのね。
時が経った、というそれだけでも泣けてしまう。
そして有吉さん+藤井フミヤの「白い雲のように」で更に泣く。これも十代ドンピシャというのもあるけれど、ずっと緊張し固い顔のままで歌う有吉さんの表情が、万感がこもっているようにも泣きそうにも見え、猿岩石、不遇時代、その後の再ブレイクと現在の地位、それを支えた上島さんとの別れなど、その三十年近い半生の象徴にも思えてしまう。勝手な感傷かもしれないが。やはりここでも時が経った、というそのことに涙。
その後の、TLでも絶賛されていたYOASOBI「アイドル」のパフォーマンスには、知っていても驚いた。全員の才能とセンスとスキルとが惜しげもなく積み重なりヒートアップしていく興奮と祝祭感。に批評性も加わった稀有な時空間。
2023年に揃ったアニメ「推しの子」、主題歌の「アイドル」、そしてNewJeansの世界的な躍進が一度に合体したような。
仕掛けた人ものった人たちも気持ち良かっただろうな。
一部では批判もあるようだが、何よりあの場に参加したアイドル達が、自分たちの技と魅力を結集させてアベンジャーズやってやるぜ、とノリノリだったように見えて、自分はシンプルに感動した。
日韓のアイドル、アーテイスト達がまさに一堂に会するのを見て、一部のレイシストは何を思うのだろうか。思わないのだろうか。
Netflixにて映画『アウトフィット』鑑賞。
ノワールっぽい、という前情報だけで観始めたが、舞台劇のようなワンシチュエーション(舞台原作?と思ったら違うようだ)、マーク・ライランスという俳優に全乗りの演出、クラシカルなムード、何よりとにかく上品な映画だった。
犯罪映画としてある程度は予想がつく展開ながら、充分に楽しんだ。この上品さ、最近ありそうで無かった感じ。
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