2024/11/3-11/9

第57号
上野友之 2024.11.10
誰でも

11月3日(日)

7:30起床。快晴。

夕方から渋谷へ。

ユーロスペースにて映画『お祭りの日』鑑賞。

その後、二年ぶりくらいのMちゃんと道玄坂の近くの海鮮居酒屋で飲む。

渋谷で飲むのも久しぶりだ。

11月4日(月祝)

7:30起床。快晴。

映画『ゴンドラ』鑑賞。

台詞無しが話題の作品。

美しい山の谷間を行き来する2台のゴンドラの、乗務員の女性二人。

何度も何度もすれ違う中で育まれていく二人の関係。

素敵な奴ですね。

荻窪の文禄堂で「新しい恋愛」(高瀬隼子)購入。

だけでなく、またしてもブックオフでいつ読むねんという量の本を買ってしまい重かった。

久しぶりに靴も買った。

あとは色々ドラマを見たり。

11月5日(火)

7:30起床。晴れ。くもり予報。

ここのところ、出す当てのない脚本を書いているのだが、だんだん台詞が出てくるようになった。

ひとまず最後まで書き上げてみたい。

某取引先が某事態に。初体験で驚いた。ちょっと困った。

昨日買った「新しい恋愛」読了。

一つ一つの文章と描写が正確にピタッとはまっていて過不足なく、著者の才気を感じる。

どの短編も面白かった。

一方で、特に最後の年齢差結婚(恋愛)を描いた「いくつも数える」を読んでいて、ぼんやり感じていた不安やモヤモヤを突かれつつ、「今恋愛をする(考える)のにはここまで考えないといけないのか」とちょっと疲れた。

11月6日(水)

6:30起床。くもり。寒い。

AMは脚色案件のリモート打合せ。

その後、昨日の某取引先の某事態について、元会計士の父にLINE電話で相談。

アドバイスを貰う。

午後は区民センターなどで書く。

夜は下北沢にてスタッフ候補のKさんとお会いする。

初めてゆっくりお話できて良かった。

映画『教授のおかしな妄想殺人』再見。

ウディ・アレンの中では目立たない小品だが、ホアキン・フェニックス&エマ・ストーンというキャスティングも凄いし、「厭世的な哲学教授が、完全犯罪を企むことによって人生に意味を見出す」という設定もかなり面白い。もうひと捻りあったら傑作になったと思うし、このあっさりさが良い気もする。

アメリカ大統領選はトランプ。

なんだろう、ただ、ああ……と思うだけになってしまった。

11月7日(木)

7:30起床。晴れ。

ただ座ってぼんやり考えている時間も長いが、5時間ほど書く。

東野圭吾「さまよう刃」読了。

2004年発売のベストセラーだが未読だった。

読みやすい東野作品の中でもプロットが特に巧くてほとんど一気読み。

面白いだけでなく、「娘を強姦殺人された父親の復讐は許されるのか」というテーマがやはり重いし、感情移入してどんどん読んでしまう。

フィクションだが明確に現実の陰惨極まりない事件を思い浮かべたし、

犯人の少年が父親に惨殺される場面は、はっきり言って「そうだもっとやれ」と感じてしまった。

ここは東野さんも、恐らく現実の犯人たちを想定して書いたのではなかと思った。

リアルでは、子供を殺された親が犯人に復讐をすることは許されない。

だが、物語の中だけでもそれが果たせられることを望んでしまう。

20年前の作品だが、少年法、犯罪者の「更生」と被害者など、今に通じる、というか人類史レベルの答えの出ない問題に向き合った小説。

U-NEXTにて映画『ザ・ハント』鑑賞。

見逃していた2020年のアメリカ映画。思い切りコロナ禍だったのか。

宇多丸さんがラジオで褒めてたし、『メア・オブ・イーストタウン』や『THE PENGUIN-ザ・ペンギン-』などHBOの傑作ドラマを監督してるクレイグ・ゾベルの映画ということで。

(なぜかクレイグ・ゾベルを女性と勘違いしていた。)

人狩りゲームの話と聞いてホラーかと思ったが、想定の斜め上をいくブラックコメディ。

この時点でアメリカでは陰謀論とかポストトゥルースとかWokeとかがここまで煮詰まってたのか。

主演の女性、最初はジョディ・カマーかと思った。ベティ・ギルピンという方。

Netflixドラマ「The Diplomat」Season2完走。

今シーズンも非常に面白かった。

が、現実の大統領選の結果の破壊力に比すると、ドラマで描かれる英米の外交官や政治家やCIA職員たちの頭脳戦が、何だか虚しいような気もしてしまう。

11月8日(金)

7:30起床。晴れ。

AMは四谷のクリニックで肺がん検診。区の検診のオプションで900円でうけられる奴。レントゲンだけ。すぐ終わる。

そのまま四谷の休憩所で書いたり考えたり。

積読というか飛び飛びで読んできた「木挽町のあだ討ち」(永井紗耶子)読了。

なるほどこれは面白い。時代小説における人情がつまってるというか。

演劇人としてもグッとくる展開。ネタバレなので詳しくは書けないが。

11月9日(土)

7:30起床。晴れ。寒い。

脚本の構成を改めて手書きで考えてみる。

もっと何かが必要だな。

図書館で読んだ文學界の金原ひとみ×山中瑶子対談で言及されていたので、金原ひとみ「軽薄」読み始めた。これもずっと本棚に入れたままだった。

金原さんの本はできるだけ揃えたが、読むのに独特の体力がいるので、まだ読んでないものも多い。これは積読とはちょっと違う感覚。

インプット用のTwitterリスト、一週間分をスクロール。

夜は某演劇企画のミーティング。

プロデューサーが入ってグッと話が進んだ感。楽しみ。

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